私が吉川英治の小説「宮本武蔵」を初めて読んだのは、中学生のころでした。
全部で2,339ページにもおよぶ長編小説でしたが、3日間くらい夢中になって読破したことを覚えています。
当時は、1冊 ¥800-の全6冊セットが講談社から販売されていましたので、当時の少ない自分のこづかいから¥5,000- 近くをはたいて購入したことを覚えています。
私は、この小説「宮本武蔵」を読んで、当時の幼稚な人生観が一変しました。
よく言われることですが、この小説「宮本武蔵」を一言のキーワードで表現するならば「剣禅一如(けんぜんいちにょ)」となります。
つまり、どれだけ自分という人間を高めていけるかというテーマを、武蔵の場合は「剣」をもって探究していったということです。
ただ人を斬るだけの殺人の「剣」ではなく、人を活かすための精神の「剣」。
これを一生をかけて探究していったのが、この小説「宮本武蔵」で描かれている人物像であり、この小説のストーリーのポイントです。
(ただし2000年以降、この小説を紹介した概要説明(あらすじ)では、この重要なポイントをまったく説明しきれていないのが残念です。)
この懐かしい小説が「宮本武蔵 Kindle版」として、¥99-で販売されているのを発見したとき、私は3秒で購入ボタンをクリックしていました。
このKindle版であれば、自分のスマートフォンでいつでも読むことができますので、当分はまたこの小説「宮本武蔵」にはまりそうです。
ちなみに「なぜこの素晴らしい小説がこんなに安いのか?」という疑問の答えですが、作者の吉川英治が死去したのが1962年 9月 7日ですから、2013年で著作者の死後50年が経過し、著作権の保護期間が切れたためです。
この記事を書いている途中で、「吉川英治全集 118巻合本版 Kindle版(¥200-)」という、とんでもなくお得なセットも発見しましたので、これもさっそく購入することにします。(笑)
こんな素晴らしい作品群がタダ同然で読めるとは、ものすごく恵まれた世の中になったものですね。